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2026/09/13Web制作SEO対策

誤解だらけのLLMO、効果のある施策とは?

こんにちは、花岡です。
先日名古屋で大雨がありましたが花のやは平穏無事でした。良かった。

前回、AIO・LLMO・GEO・AEOという用語を整理しました。結論は、「呼び方は違っても、土台にあるのはSEOだ」というものでした。

ただ、「SEOが土台」と聞くと、「では、Google検索で1位を取ればAIにも引用されるのか」と思われるかもしれません。

実際には、そう単純ではありません。

GoogleのAI OverviewsやAI Mode、ChatGPTなどのAI検索では、これまでの検索順位とは異なる仕組みで情報が探され、回答が生成されています。

今回は、AI検索についてよくある3つの誤解を、Googleの公式情報や実際の調査データをもとに整理します。

この記事のポイント

  • Googleは、AI OverviewsやAI Modeに表示されるための特別なSEO施策は必要ないと説明しています
  • llms.txtを設置しても、Google検索やGoogleのAI機能で評価が上がるわけではありません
  • AI Overviewsの引用元と、通常のGoogle検索上位ページは必ずしも一致しません
  • GoogleのAI検索では、質問を複数の論点に分解して検索する「クエリファンアウト」が使われています
  • これから重要になるのは「AI専用の裏技」ではなく、検索やAIが取得しやすく、比較しやすい情報をWeb上に整えることです

この記事の結論

AIに引用されるためだけの特別な設定や、万能な「AI対策」はありません。

Googleも、AI OverviewsやAI Modeについて、従来のSEOとは別の特別な技術要件はないと明言しています。

一方で、AIがユーザーの質問を複数の論点に分けて情報を探すようになったことで、「特定のキーワードで検索1位を取ること」と「AIの回答に引用されること」は、以前より分けて考える必要が出てきました。

だからこそ重要になるのが、クロール・インデックス・サイト構造・テキスト情報といったSEOの基礎です。

そのうえで、料金、機能、実績、対応範囲などを具体的に掲載し、AIにも人にも「何が強い会社なのか」が分かる状態をつくる。これが、現時点で考えるべきAI検索対策だと考えています。

誤解① AI検索には、専用の技術対策がある

まず多いのが、「AI向けの特別なファイルや設定を追加すれば、AIに引用されやすくなる」という考え方です。

少なくともGoogleについては、これは違います。

Googleは公式に、AI OverviewsやAI Modeに表示されるための追加の技術要件はなく、特別な最適化も必要ないと説明しています。

必要なのは、Google検索にインデックスされ、検索結果でスニペットを表示できる状態になっていることです。

つまり、AI検索になったからといって、SEOとはまったく別の技術対策が必要になったわけではありません。

llms.txtを置けばAIに評価される、という根拠はありません

AI向けにサイト内の情報をまとめるファイルとして「llms.txt」が話題になることがあります。

しかしGoogleは、Google検索や生成AI検索に表示するためにllms.txtは必要なく、Google検索では特別なファイルとして利用していないと説明しています。

llms.txtを設置すること自体が問題なのではありません。他のサービスが今後利用する可能性もあります。

ただし、「llms.txtを設置すればGoogleのAI Overviewsに出やすくなる」という説明は、現時点ではできません。

実際にAhrefsが2026年5月、13万7,210ドメインを調査したところ、llms.txtを公開していたドメインは28%でした。

調査項目 結果
llms.txtを公開していたドメイン 28%
1か月間、一度もllms.txtへのアクセスがなかったサイト 97%
llms.txtへのアクセスのうちボットによるもの 96%
全アクセスのうちAI検索の取得ボットによるもの 1.1%

つまり、llms.txtを公開していても、大半のサイトではファイル自体が取得されていませんでした。

構造化データは「不要」ではありません

ここは、llms.txtと分けて考える必要があります。

Googleは、「AI OverviewsやAI Modeのためだけに特別なschema.orgの構造化データを追加する必要はない」と説明しています。

ただし、これは「構造化データに意味がない」という話ではありません。

構造化データは、Googleがページの内容を理解したり、通常の検索結果でリッチリザルトの対象になったりするために、引き続き利用されています。

したがって、構造化データは通常のSEO施策として適切に実装する。ただし「AIに引用されるための特別な施策」として過度に期待しない。この整理が正確です。

誤解② Google検索で1位を取れば、AIにも引用される

検索順位とAIからの引用には関係があります。しかし、「検索順位が高ければ、そのままAIにも引用される」と考えるのは正確ではありません。

Ahrefsが86万3,000キーワード、約400万件のAI Overviewsの引用URLを分析した調査では、AI Overviewsが引用したページのうち、同じキーワードでGoogle検索の上位10位にも入っていたページは38%でした。

AI Overviewsが引用したページのGoogle検索順位の内訳。上位10位以内が38%、11〜100位が31.2%、100位圏外が31.0%

AI Overviewsが引用したページのGoogle検索順位 比率
上位10位以内 38%
11〜100位 31.2%
100位圏外 31.0%

つまり、この調査ではAI Overviewsが引用したページの6割以上が、同じキーワードでGoogle検索の上位10位には入っていませんでした。

2025年7月にAhrefsが行った調査では、この重複率は76%でした。

ただし、ここは数字の読み方に注意が必要です。

Ahrefs自身が、以前の調査以降にAI Overviewsの引用URLを検出する方法を改善したと説明しています。そのため、76%から38%への変化をそのまま「Googleの仕組みだけが変化して半減した」と読むことはできません。

一方で、別の調査でも、通常検索の上位ページとAI Overviewsの引用元が一致しないケースが多く確認されています。

少なくとも、「Google検索で上位を取れば、それだけでAI Overviewsにも引用される」とは言えないことは分かります。

誤解③ AIは、入力された質問をそのまま検索している

では、なぜ検索順位とAIの引用元が一致しないのでしょうか。

その理由のひとつが、「クエリファンアウト」です。

Googleは、AI ModeやAI Overviewsで、必要に応じてユーザーの質問を複数のサブトピックに分解し、それぞれについて検索を行う仕組みを使っていると公式に説明しています。

たとえば、ユーザーが次のように質問したとします。

「勤怠管理ツールを導入したい。おすすめは?」

従来の検索なら、「勤怠管理ツール おすすめ」という検索結果を見るイメージが近いでしょう。

ところがAI検索では、質問の内容に応じて、さらに細かな論点に分けて情報を探すことがあります。

クエリファンアウトの仕組み。勤怠管理ツールのおすすめは?という質問が、料金・打刻方法・セキュリティ・システム連携・サポート・導入実績に分解されて検索される流れ

  • 料金はいくらか
  • どのような打刻方法に対応しているか
  • セキュリティはどうか
  • 他のシステムと連携できるか
  • サポート体制はどうか
  • どのような企業への導入実績があるか

こうした複数の検索結果から情報を集め、最終的な回答を組み立てます。

外部調査では、Google AI Modeで1つの質問から5〜11件の検索クエリが生成されたケースが最も多く、質問によっては20件以上に展開された例も確認されています。

大事なのは件数そのものではありません。

AIは、ユーザーが入力した元の質問だけで情報を探しているわけではない。という点です。

だから、元のキーワードで検索順位が高くなくても、分解された別の論点で情報が評価され、AIの回答に引用される可能性があります。

では、AI検索時代に何を対策すればいいのか

ここまで読むと、「ではSEOはもう重要ではないのか」と思うかもしれません。
AIOが活発になった当初は「SEOは死んだ」というワードまで飛び出していました。

結論は逆です。

Googleは、AI OverviewsやAI Modeについても、従来のSEOの基本が引き続き重要だと明言しています。

具体的には、

  • クローラーがページにアクセスできること
  • 重要なページへ内部リンクからたどり着けること
  • 重要な情報がテキストとして掲載されていること
  • ページがインデックスされる状態になっていること
  • ユーザーにとって有用で、独自性のある情報が掲載されていること

といった、これまでSEOで取り組んできた基本です。

AI検索になったからSEOが不要になったのではありません。

「検索順位を上げることだけがSEOの目的ではなくなってきた」と考えた方が近いでしょう。

ChatGPTも、Web上の情報をひとつの方法だけで取得しているわけではない

ChatGPTについても、2026年に入ってから情報取得の仕組みに関する外部調査が増えています。

ここは注意が必要で、OpenAIが検索システムの内部構造をすべて公式公開しているわけではありません。

ただ、2026年に複数の研究者がChatGPTの通信データを解析したところ、「Labrador」と呼ばれる取得元や、Bright Data、Oxylabsなどを示す識別情報が観測されました。

その後、この取得元を示す情報は通信上から確認できなくなっているため、現在も同じ仕組みがそのまま使われているとは断定できません。

ここから分かるのは、ChatGPTがWeb情報を取得する仕組みを「Google検索だけ」「Bing検索だけ」と単純化するのは難しい、ということです。

だからこそ、特定の検索エンジンや特定のAIだけを狙った裏技ではなく、Webページそのものを、検索エンジンやAIが取得しやすい状態にしておくことが重要になります。

これから重要になるのは「比較できる情報」

もうひとつ、AI検索が普及することで重要になると考えていることがあります。

それが、「具体的に比較できる情報をWebサイトに掲載すること」です。

先ほどの勤怠管理ツールで考えてみます。

企業が「30名の建設会社で、現場からスマートフォンで打刻したい。おすすめの勤怠管理ツールは?」と質問した場合、AIが候補を比較するためには、各サービスについて判断できる情報が必要です。

たとえば、

  • 月額料金
  • 最低利用人数
  • スマートフォン打刻への対応
  • GPSへの対応
  • 他システムとの連携
  • 建設業での導入実績

といった情報です。

「使いやすい勤怠管理システムです」「充実したサポートがあります」と書くだけでは、具体的な比較はできません。

一方で、料金・機能・対応範囲・実績などが明確に掲載されていれば、AIにとっても人間にとっても比較しやすくなります。

「高機能です」ではなく、「○○に対応」。
「導入しやすいです」ではなく、「月額○円から」。
「多くの企業に選ばれています」ではなく、「導入○社」。

こうした具体的な情報を、Web上で正しく読み取れる形にしておくことが重要になっていくと考えています。

中小企業には、むしろチャンスがあります

AIによる検索や推薦が広がることは、大手企業だけに有利な変化とは限りません。

ChatGPTには、ユーザーの過去の会話やメモリなどを参考にして回答をパーソナライズする仕組みがあります。

そのため、単純に「一番有名なサービス」を紹介するのではなく、ユーザーの条件に合わせた回答が増えていく可能性があります。

たとえば、

「名古屋の中小企業」
「従業員30名」
「建設業」
「スマートフォンで打刻したい」

という条件が分かれば、その条件に合うサービスを探すことができます。

これは中小企業にとって悪い話ではありません。

知名度では大企業に勝てなくても、

  • 特定の業界に強い
  • 特定の地域に強い
  • 特定の用途に強い
  • 特定の条件に合う

という情報が明確であれば、AIから推薦される余地が生まれるからです。

これまで以上に、「誰にとって、何が強い会社なのか」をWebサイト上で具体的に示すことが重要になります。

結局、SEOとLLMOは切り離せません

AI検索の登場によって、新しい言葉や新しい施策が次々と出てきました。

ただ、今回調べた限りでは、Googleが示している方向性はかなり明確です。

AI専用の裏技を探すのではなく、まずSEOの基本を整える。

そのうえで、AIが複数の観点から情報を探すことを前提に、自社の商品・サービスについて具体的な情報を掲載する。

つまり、

クロールされる。
インデックスされる。
内容を正しく理解できる。
他社と比較できる。
そして、その会社にしかない情報がある。

この状態をつくることが、AI検索時代のSEO・LLMOの基本だと考えています。

花のやでできること

花のやでは、SEOを土台としたLLMO・AI検索対策を支援しています。

単に「AI向けの文章を書く」というものではありません。

  • GoogleやAIのクローラーがページを取得できる状態か
  • 検索エンジンに正しくインデックスされているか
  • 重要な情報がテキストとして読み取れる状態か
  • サービス内容・料金・実績・対応範囲が整理されているか
  • AIが質問を分解したときに必要となる情報がサイト内にあるか
  • SEOとAI検索の両方を考えたコンテンツ構成になっているか

こうした部分を、サイト全体から確認します。

「AI検索対策として、結局何をすればいいのか分からない」
「自社サイトがAIから取得できる状態なのか確認したい」
「SEOとLLMOをまとめて見直したい」

という場合は、まず現状の確認からご相談ください。

この記事を書いた人:花岡正和

株式会社花のや 代表取締役。名古屋市中区栄。2014年の創業以来、700社以上のホームページ・採用サイト制作に携わる。「成果(採用・集客・売上)から逆算する」ゴールファースト設計を提唱し、Web制作・採用マーケティング・AI活用支援に取り組む。

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